重要有形民俗文化財

重要有形民俗文化財指定書

「重要有形民俗文化財」とは、字のとおり形あるもので、それによって人々の暮らしや文化、生業、信仰などを知ることができる資料をいいます。そして、当館のような灯火具をはじめ、食器や農具、信仰用具、正月や盆の飾り物など実にさまざまなものがそれに該当しますが、中でもそれらの資料が、地域的特色や歴史的変遷をよくあらわしている収集に対し、より大切に保存活用するよう文化庁に認められたものが文化財指定を受けます。 現在博物館で所蔵する資料総数は約2000点になります。そのうち963点が、一括して「信濃及び周辺地域の灯火用具」として指定を受けています。そのほとんどが灯火具類で、それぞれ燃料によって肥松用・焚き木用・竹用・油用・ろうそく用・油ろうそく兼用・くそうず用・石油用・ガス用に分類されていて、江戸時代から昭和初期までの移り変わりを見ることができます。 そして、灯火に必要な発火用具や、火を移し取るつけ木作りの用具、燃料となる油を搾る用具やろうそく作りの道具、また、灯火具や燃料を販売した店の看板や引き札、広告など商売用具も含まれ、長野県を中心とした灯火具の地域的特色も見ることができます。 これらの資料は、戦後から高度経済成長の波の中で、次々と建て替えられていく家々を丹念に回り、貴重な証言とともに集められてきました。そして民俗文化財として将来に残すために、1点ごとに写真撮影し、収集の経緯や収集時に聞いた使用方法などの情報を記載した台帳を作成します。そして道具の寸法や内部構造、材質などさらに詳しい情報を図面に記録していきます。 このような記録の作成によって、単なる道具は資料になり、博物館に展示されているのです。

国指定第141号 重要有形民俗文化財

「信濃及び周辺地域の灯火用具」

(附、版画等関係資料)

分類目録

分類記号分類名称数量主な資料名
A-Ⅰ発火用具86 携帯用火打ち道具、火打ち箱、火打ち金、舞いぎり、など
A-Ⅱつけ木製造用具31寸法ヘラ、カンナ台一式、テコキ台、テアテ、束ね台、など
かがり火なべ3かがり火なべ
手火-たいまつ-6松明、竹たいまつ
肥松用灯火具26ひで鉢、松あかし、松トウガイ、吊りナベ、松脂ナベ、など
竹あかり2竹あかり(タケホコ)
F-Ⅰ灯油用灯火具189短檠、ひょうそく、有明行灯、八間、瓦灯、無尽灯、など
F-Ⅱ灯油用灯火具付属品59灯芯、油さし、油とっくり、行灯皿、など
F-Ⅲ油絞り機一式1油絞り機
G-Ⅰろうそく14松脂ろうそく、生掛けろうそく、洋ろうそく、など
G-Ⅱろうそく用灯火具206手燭、きったて、箱提灯、がんどう、面あかり、など
G-Ⅲろうそく製造用具37ナベ、芯棒、カンナ、絞り、ヘラ、木鉢、など
灯油ろうそく兼用灯火具18めでた尽くし鉄あんどん、燭台、手燭、など
臭生水用灯火具12マンジョ、カンテラ、手提げランプ、など
J-Ⅰ石油用灯火具179台ランプ、下向きランプ、カンテラ、石油ガス灯、など
J-Ⅱ石油用灯火具付属品14ランプ吊り自在、ランプ掃除棒
ガス灯火具4ガス灯
看板、その他12ろうそく屋の看板、石油販売店の看板、など
M-Ⅰ広告、その他8油屋の広告、くそうずの案内、など
M-Ⅱ附)版画等関係資料56

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