あかりって?

ひで鉢のあかり

テレビの時代劇で、ろうそくを灯した室内の光景が映し出されることがあります。
撮影なので、ライトが当たって明るくなっていますが、本当は、もっとずっと暗いものでした。電灯のなかった昔は、ろうそくなどのか細い炎が、唯一の「あかり」だったのです。

ろうそくといえば、お仏壇のお灯明が身近なものでしょうか。
最近ではアロマテラピーを楽しむときに灯す人もいるようで、ろうそく(キャンドル)は身近にあります。
しかし、ろうそくがかつての暮らしの中で、闇夜を照らすための貴重な照明であったということは、時代とともに忘れ去られていきました。

1879年にトーマス・エジソンによって電球が発明され、日本でも明治時代後半には各地に電灯が普及していきます。
そしてそれ以降あかりの道具は、新しい照明器具に代わり、それまでの道具は用無しになってしまったのです。

私たちは現在、なんの不便もなく夜の暮らしを送っています。
しかし、今日の照明に至るまでには、長い道程がありました。
太古の昔、私たちの祖先は、一本の木の枝を燃やした灯火によって、夜の闇の中を動き回ることを知ったといわれます。そして次第に、さまざまな専用の道具や燃料が、日々の経験の中から生み出されていきました。
そしてこのように作り出された道具の一つ一つには、より便利により明るくと求めて止まなかった人々の知恵と工夫を見ることができます。

暮らしの中の道具として用がなく、忘れ去られたあかりの道具たち。日本のあかり博物館は、このような道具を通して、灯火の歴史や人々の生活を紹介し、後世に伝えることを目的とする博物館です。


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